【新三河物語 宮城谷 昌光 (著)】読了
読もう読もうと思って今まで読んでこなかった 中国古典の第一人者 宮城谷昌光先生
秦の始皇帝の父疑惑もある呂不韋の話【奇貨居くべし】は買ってはいるがまだ積読状態で先にこちら【新三河物語】に手を出しました。
というのも、今年の大河ドラマは【徳川家康】ですし、うちも最寄りの寺は徳川家の菩提寺【増上寺】ですから優先順位的にまずはこちらでしょう!ということで。
三河物語って、徳川家の一家臣【大久保忠世】目線の一弱小大名だった松平家(徳川家)がどのように天下を取っていくかの話です。
当然、家臣同士の軋轢があって、最後の100ページほどは本田正信などへの批判的な記述が多い。
三河物語全体、大久保家の家訓でもあるんだろうけど、主君に対しての忠誠を尽くす事こそ美徳であるという思想は、江戸時代に徳川政権が定着させた思想であってそれまでの戦国武士はもっとドライだったとどこかで読んだが、三河物語もその思想プロバガンダに一役買っていただろうなぁと読みながら感じました。
物語の展開は、2016年の大河ドラマ[真田丸]っぽい感じで、あのドラマも真田家目線のストーリーなので真田家が参戦していない【関ヶ原合戦】は秒速で終わったりしてましたが、同じように、その合戦サクッとおわったなぁ。逆に三河の一向一揆は丁寧な描写だったりと徳川家康通史を最低限知識として入れて読む事をおススメします。
※自分は一般的な戦国時代知識と、横山光輝マンガ版【徳川家康】を読了後読んだのでたのしめました♪