【勘定奉行 荻原重秀の生涯 ―新井白石が嫉妬した天才経済官僚】読了

【勘定奉行 荻原重秀の生涯 ―新井白石が嫉妬した天才経済官僚】読了

今年のゴールデンウイークは、新潟県佐渡ヶ島に行ってきました。
 佐渡に行ったのは、佐渡金山に興味があったわけですが、佐渡金山といえば佐渡奉行の荻原重秀の元禄の貨幣改鋳とセット。
 元禄の貨幣改鋳ってグレシャムの法則の【悪貨は良貨を駆逐する】的なマイナスイメージで語られる事が多い印象だし、荻原重秀は賄賂官僚的な語られ方が多い印象でしたが、最近読む【経済×歴史】の本では、評価は真逆だったりする。
 なので、一冊【荻原重秀】を冠した本を手に取ってみました。
まず、タイトルの通り【荻原重秀の生涯】を一通り知ってみて、業績は貨幣改鋳岳でないって事にびっくり。
 ・延宝検地
・佐渡奉行で金山の再生
・元禄検地と地方直し
・元禄の貨幣改鋳
・宝永地震などの災害対策
・東大寺大仏殿の再建
など、功績が非常に多い。 
 ただ、財政再建策、災害対策など厳しい時代の勘定奉行であったため、当時の大名、商人、領民全方向から嫌われていたんだろうなぁというのは想像がつきますね。
 
個人的には【元禄検地と地方直し】はなんかだまし討ち感があってやられた方は怨徹骨髄だったのではないだろうか、、、

新井白石が貶めたってよりも、世論から嫌われていたんだろうなとは思いました。
 現代から見て経済政策が先見性があるってのと当時に名目貨幣って発想を受け入れることができるのかって話は別ですよね。。。

この記事を書いた人

廣升健生(ひろますたけお)

東京都品川区生まれ。
パン職人から一念発起し税理士試験5科目(法人税法、簿記論、財務諸表論、消費税法、固定資産税)し税理士登録。
 大原簿記学校の講師(法人税法)、税務コンサルティングファーム、税理士法人にて中小企業の会計税務から上場会社などのの組織再編、連結納税などの特殊税務まで幅広く担当後2013年1月独立開業。

【著書】会計事務所クラウド化マニュアル(清文社)、会社の経理を全自動化する本(翔泳社)など