【スティーブ・ジョブズⅡ ウォルター・アイザックソン 】読了

スティーブ・ジョブズの伝記 昨日のⅠに続いて後編のⅡです。
Ⅱ巻を読んで、そこらの仏教の経典とか教えの類より深くて哲学的だったように感じました。
本巻では、ジョブズがアップルに復帰するところからimac、ipod、iphone、ipad、itunesの立ち上げなど、45歳の自分がアップル製品と追体験できるエピソード満載でそれはそれで非常に面白い。
一方で、膵臓がんの話が出てくるのだけど、本書の一番に残ったキーワードが

【現実歪曲フィールド】 

みんなが不可能と思っている事を想像もしなかったものを、魔法使いの様に現実をひっくり返して製品を作っていくのがどんどん進むのだが、膵臓がんだけはジョブズお得意の【現実歪曲フィールド】が通用せずにあとで後悔する9ヶ月の放置期間につながっていく。
 
 本書を読んで思い浮かんだのが【馬鹿】の語源になった逸話だった。
自分の権力をみせるために、
『馬を連れてきてこれは【鹿】だ』と言った話で、少数の人間がいやいや 馬でしょ!といえば馬のまま何だが、ほとんどの人が「イヤイヤ今日から鹿でしょ!!」と言えば鹿になる。
 ihponeとかってそれくらいのインパクトがあるものなのだが、
生き物の細胞レベルの本質までは人間の力では変えることが出来ない。

アップルの大躍進と並行して進行していくガンの話が深かったなぁ。